ポリプロピレン・プレス成形フィルムの変形機構
発表・投稿年月:2020年11月
溶融iPPを過冷却状態で2段プレスを施すと、樹脂流動に対応してフィルム面に対して平行に分子配向が導入されることを発見した。このような結晶配向の違いが物性に及ぼす影響を調べるために、引張試験を行ったところ、分子配向の導入が確認されたRT-pressで800%以上、50℃-pressでも400%以上の大きな破断伸びが観察された。一方、無配向であった80℃-pressと1-stepについては、応力降伏直後、あるいは、降伏に至る前破断してしまっていた。これらの結果は、結晶配向によって変形応力が効率的に伝達されていることを示唆している。
発表会、掲載誌
ポリマー材料フォーラム
発表先、出版社名
社団法人 高分子学会
発表者、執筆者
群馬大学大学院理工学府
西條早紀、撹上将規、山延健、上原宏樹
自動車材研究所
陳 平凡、小林豊