分子量分布と立体規則性がアイソタクチックポリプロピレン(iPP)繊維

発表・投稿年月:2016年7月

産業用に使用されるアイソタクチックポリプロピレン(iPP)繊維には、更なる高強度化、高耐熱性化が求められている。現状のPP繊維はほとんどZiegler-Natta触媒で重合されたiPPを用いている。一方、最近の研究により、metallocene触媒を用いて分子量分布が狭く立体規則性も高いiPPの製造が可能になった。本研究では、iPP繊維の性能向上を目指して、原料高分子の分子量分布と立体規則性が繊維構造と物性に及ぼす影響について調べた。同等の立体規則性で比較した場合、分子量分布が広いZiegler-Natta触媒系iPPよりも、分子量分布が狭いmetallocene触媒系iPPを用いることで、強度や熱安定性に優れたiPP繊維が作製できることが確かめられた。

発表会、掲載誌

The 32nd International Conference of The Polymer Processing Society

発表先、出版社名

Polymer Processing Society

発表者、執筆者

国立大学法人 信州大学 繊維学部
國光 立真、豊田 海、伊香賀 敏文、金 慶孝、大越 豊
産包材研究所 小池 勝彦

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