二軸延伸ポリプロピレンフィルムの微細表面凹凸構造制御
発表・投稿年月:2012年11月
OPPフィルムの延伸性に関する様々な研究に加え、クレーター状の表面凹凸構造に関する研究も行なわれている。ある条件下で成形されたシートには高密度のα晶と低密度のβ晶が共存し、延伸によりβ晶はα晶に変化する為、凹凸形成は結晶系転移による密度差を利用した技術と報告されている。しかしクレーター形状の制御因子やクレーターの生成機構は依然明らかでないため解析を行った。その結果、OPPフィルムのクレーター状の表面凹凸は、シート表層の結晶粒の変形と崩壊現象によるものであり、その形成はシート成形時の結晶化時間により予測が可能であること、高結晶化や核剤添加で制御可能であることを明らかにした。
発表会、掲載誌
第51回 プラスチックフィルム研究会講座
発表先、出版社名
高分子学会
発表者、執筆者
田村 聡