射出成形サイクルの短縮に伴うPPの表面構造の変化
発表・投稿年月:2010年2月
PP バンパー材料の射出成形における成形サイクルの短縮について検討した。除熱の促進と射出時間の短縮の影響を確認する為、樹脂温度、金型温度、充填時間を低下させた試験片の複屈折率、結晶配向、結晶化度を測定した。成形サイクルを短縮した成形条件において、成形品の表面近傍の複屈折率、結晶配向、結晶化度は、いずれも増大する。一方、表面特性として、添加剤のブリード挙動をATR法FTIRにより測定した。バレル温度の低下は、結晶化度の増大に伴い添加剤のブリード量を低下させる。しかし、成形品のゲート近傍と流動末端近傍との比較から、結晶化度の増大が添加剤のブリード量の低下と一致しないことが明らかとなった。
発表会、掲載誌
成形加工 第22巻 第2号 2010
発表先、出版社名
プラスチック成形加工学会
発表者、執筆者
小林豊