材料技術(ポリエチレン)

ポリエチレン

特徴

エチレンと他のコモノマーとの共重合によって、容易に密度を変えることができ、 高密度から低密度までの性状の異なるポリエチレンが製造可能である。

成形性が優れており、押出成形、フィルム成形、中空成形、延伸成形、射出成形等、幅広い成形が可能である。

機械的強度が優れているため、幅広い用途に使用されている。また、低温時の機械的強度が特に優れているため、寒冷地のコンテナ、パレットにも使用されている。

電気特性が優れているため、電線被覆材(絶縁、シース)に使用されている。

耐薬品性が優れているため、酸、アルカリ、溶剤等の容器に幅広く採用されている。ただし、界面活性剤との接触で長時間応力がかかっている場合、クラックが発生することもあるので、注意が必要。

他樹脂と比べ、耐候性が優れている。特に屋外で長時間使用される用途には耐候剤やカーボンブラックを添加することによって、数10年の寿命が要求される電線被覆、鋼管被覆にも使用されている。

各種ポリエチレンの構造

ポリエチレンは側鎖分岐の長さや数などによって、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレンに分けられます。具体的な区分はJIS(日本工業規格)をご参照ください。

高密度ポリエチレン(HDPE)

HDPEは直鎖状で側鎖も短く少ないので、密に詰まり、密度が高くなる。

高密度ポリエチレン(HDPE)

直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)

LLDPEは直鎖状のポリエチレンに側鎖を多く導入して嵩ばった分子にするので、詰まりが疎となってHDPEよりも密度が低くなる。

直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)

分岐状低密度ポリエチレン(LDPE)

長い側鎖を数多く持った鎖状分子により嵩高になるため、密度が低くなる。

分岐状低密度ポリエチレン(LDPE)

ポリエチレンの基本的性質

1.分子量
分子量が大きくなる(MFRが小さくなる)と一般的に機械的強度が向上するが、反面、溶融粘度が増大し流動性(成形性)が悪くなる。

 

2.分子量分布
分子量分布はポリマーの流動性、機械的性質に大きく影響する。分子量分布が広ければ非ニュートン特性が大きくなり、流動性(成形性)が向上する。また、分布が狭いほど引張強さや耐衝撃性等の機械的性質が向上する。

 

3.密度
密度が高くなると引張強度、 剛性等が向上するが、衝撃強さ、透明性、耐ストレスクラッキング性等は低下する。